紳士で高潔そうな人が、2 人の手を差し出す物乞いに秤を手にして施しをしている。
マーカス・カッツによると、このカードにはフランス革命の政治家であり革命家ロベスピエールのイメージが投影されているといいう。
様々なロベスピエール像の中でも「腐敗しない、買収されない、懐柔されない人」という面に重きが置かれているようだ。
その他の彼についての人物像は「生真面目、勤勉、仕事人間、質素堅実、博愛、清廉の人、公共の福祉、風紀委員、恐怖政治、冷血漢、身近な人達への親愛の情は深い」などと評されている。
また彼の思想に重要な影響を与えた思想家はキケロとルソーだったよう。
キケロはたくさんの著作を残しカードに通じるところのある名言は、
- 「正義は美徳の最上の栄光である」
- 「勤勉は一つの美徳だがほかのあらゆる美徳を包含する」
- 「へつらいとは悪徳の侍女である」など。
ルソーには『人間不平等起源論』という著作があり彼はその中で、
「人類が文明化するにつれ特に農耕と家畜を飼う文明化に至った時点で、余剰の生産物が生じ不平等の原因となる富の貯め込みが生まれ、その富を巡り人々が競い合い不正と争いが起こるようになった」と述べている。
貨の 6 の主題「物質的な成功」の鍵は清廉潔白さにあるようだ。
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