62. 永遠なる神々のマグス/ו/牡牛座(“Book T”)
《大まかな意味》“Tabulated Rules”
神聖な知恵。明示。説明、解説。指導、手引き、教訓。魔術士、隠者、恋人たちの意味といくつかの似ている点はあるが異なる
《PKT》
結婚、婚約、束縛、隷属;他の識者によると、慈悲と善良;鼓舞;質問者が頼りにしている人。
(逆位置)社会、良い理解、協調、お節介、指導力の無さ。
《カード占いの手引き》“A Manual of Cartomancy”
《妖精の言葉》“The Quest of the Golden Stairs”
星の神官、第一の扉のマスター─連禱、グノーシス、神聖化、小胞、礼拝、詠唱、崇拝、儀式、伝統、礼賛:“不戦勝の小道、狭い小道、とても曲がった小道、緑の牧草地の道、小川の側の小道です。けれどもこれが妖精の国へ行く方法で、そしてこれも通り抜けて行きます”
《最後のステップ》“Steps to the Crown”
全ての偉大な書物は神聖であるが、全ての読者がそれと相応に交信できるわけではない。それは文献研究は聖職の道に限らず啓示によるものであるということであり、そのような書物は神学機関や信心深い人と関わっている。
《絵的な鍵》
【 5 】 【牡牛座】 【サン・ピエトロ大聖堂】 【ローマ教皇・鍵】 【高僧】 【法王の印相】 【柱】 【上級司祭】 【 Y 】 【部分的に剃った頭】 【隣に人がいる】 【二人】 【赤いバラ】 【白百合】 【真正面】 【赤色】 【冠】 【レガリア】 【イス】 【ベージュ】
👉 ラベル:司祭長
《タロットの切り札》“The Tarot Trumps”
司祭長は女司祭長と対応している。おひつじ座が火星のハウスで太陽の高揚のハウスであるように、おうし座は金星で月が高揚するハウスである。彼には男らしさの中の、思慮深いあるいは謎めいた側面がある。皇帝が行動力のある人であるように、彼は深く物事を考える人である。
彼のカラーは、皇帝と違って、かなり変化がある。レッド、オレンジ、マルーン、ディープ・ブラウン、栗色のブラウンで、隠された思考、内面のパワー、忍耐力、熟考、和平、和解を示唆する。このカードはしばしばマスターたちの隠れた保護を示す。
《PKT》
彼は三重の冠を被り、二本の柱の間に座しているが、それらの柱は女司祭の護る神殿のものとは違っている。左手には先端に三重の十字架が付いている笏を、右手には秘教のものと呼ばれる周知の聖職の印相を示していて、(笏によって)教義の開示された部分(顕教)と(印相によって)封印された部分(秘教)との違いを顕示している。これに関連して女司祭の方は何の印相も示さないことに留意する。彼の足の所には交差した鍵があり、司祭服(アルバ)を着た二人の上級司祭たちが彼の前に跪いている。彼は通常は(ローマ)法王であるとされてきたが、それは彼が象徴する、より一般的な暗示のうちの一部分にのみ当てはまる呼称である。彼は顕教を支配する力である(女司祭が、内面へと向かって(人の心を)納得させる秘教の叡智の力であるように)。このカードの正確な意味は、ほとんどすべての研究家たち(の誤った意見)によって混ぜこぜにされてひどく損われてきた。大オリエント (ウェイト自身のこと)曰く、本来、司祭長は鍵の(示す)力と、顕教の正統な教義と、教義へと導く生き方の外面的側面であるが、決して隠された教義(密儀)の伝承者ではないのだ、と(他の識者も同様の指摘をしている)。
どちらかというと彼は『神学大全(様々な神学を集大成したもの)』(最大限、厳密に表現した場合はそうなる)であるが、彼はまた、正統かつ神聖なるすべての物事の顕現した側面をも象徴する。このように、彼は、自然界とは全く別個の、公共的な機関の社会に属する恩恵へと誘導する者であり、彼は一般的な人類にとっての救済の指導者である。彼は命令者で(世間に)公認される序列における頭であるが、それは別のもっと偉大な序列的な絶対性の投影(に過ぎないもの)なのである。なのに、法王が彼のこの象徴としての立場の重さを忘れたならば、彼は彼固有の基準の中にすべてを包摂しているかの如く振舞い、彼の印が重要であり、彼の象徴を前面に出そうとする(本末転倒の事態が起こる)のである。彼は、(一般に)考えられてきたような、(神学的側面を除いた)哲学ではない。彼は霊感があるわけではない。また彼は(宗教の一つの表現形式ではあっても)宗教(そのもの)ではない。