68. 真実の主の娘、バランスの保持者/ל/天秤座(“Book T”)
《大まかな意味》“Tabulated Rules”
永遠不変の正義とバランス。強さ、力、しかし判定に止まる。力と比較のこと。また他のカードとの組合せで、法的手続き、法廷、法廷での裁判など
《PKT》
公平、公正、誠実、行政官;法的正当性を勝ち取る。
(逆位置)各種法律、法的紛争、凝り固まった考え、偏見、過剰な厳格さ。
《カード占いの手引き》“A Manual of Cartomancy”
《妖精の言葉》“The Quest of the Golden Stairs”
星の法廷──威厳、パワー、敷居、記録、信義、誠実、確信、議論、公式命令、評価判断:“妖精の国ではささいな物事に関する法はたぶん沈黙の法です”
《最後のステップ》“Steps to the Crown”
たとえどんなに関係や責任がなかろうとも必要不可欠な物事にでさえも法が適用されます。
《絵的な鍵》
【 8 】 【アストライアー】 【アンドロギュノス】 【ギリシアの四徳】 【天秤】 【死者の書】 【ヴェール】 【剣】 【ボブヘア】 【黄色】 【柱】 【イス】 【冠】 【四角】 【真正面】 【赤色】
👉 ラベル:正義
《タロットの切り札》“The Tarot Trumps”
ネフティス、ルナの第 3 の側面、イシスの双子の姉妹。愛とは区別される正義。彼女の象徴は剣と秤である。彼女の姉のように、彼女はグリーンの着物を着ている、しかし、イシスの純粋なエメラルド色よりも、くっきりした鋭い冷たいグリーンである。彼女の補助色はブルー、ブルー・グリーン、ペール・グリーンである。これは、隠れた暖かさや確固とした様を見出せるよう輝く色を用いるためのみに利用する。
《PKT》
この(ウェイト-スミス版デッキの)カードは、伝統的な象徴体系に(単に)従っているだけでなく、その明確な意味を受け継いでおり、そのため(『タロット図解』の中の)第 1 部に収録したわずかな考察(描かれている人物は、ギリシャ神話の正義の女神アストレイアであるということ)の他に、特筆すべきことはほどんどない(ので、まずはそちらを参照していただきたい)。
しかしながらこのカードを次のように解してゆこう。この人物は柱の間に座っている点では女司祭長と同様であり、ここから、あらゆる人のその行いを一様に律する倫理的原則──もちろん、それは高次の物事を厳密に照応させたものではあるのだろうが──(正義のカードが象徴する正義)は、(神に)選ばれし者という発想に属する、霊的な正義(女司祭長のカードが象徴する正義)とは、本質的に異なるのだと、示しておくのが望ましいだろう。後者(霊的な正義)は、人知を超えた天意の体系に属しており、この(霊的な正義の)徳において、特定の人々が至高者に捧げるべき(奇跡的な)思想を着想し得るのである。この御業(奇跡)は、あたかも聖霊が気儘に息をするが如くであり、それに関して我々の手元には何ら批判を加うべき典拠もなければ、解説の手掛かりとなるものもない。それは、詩人の持つ、人を惹きつける才能、高度な才能、心を深く揺り動かす才能のようなもので、我々は それらの才能を持っていたり持っていなかったりして、そういった才能を持っていることは、持っていないことと等しく謎である。しかし、正義の法に対しては、その(霊的な正義の)ような変則・例外は成立しないのである。 結論として、正義の柱の後ろに広がる世界と、女司祭長の柱の背後に広がる世界とは、異なっているのである、ということだ。