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デメテルの神話は季節の誕生と穀物栽培の始まりがテーマになっており、彼女は兄弟神との間に沢山の子種をもうけている。
神話上、季節の誕生が起こったのは白銀の時代である。
人は糧を得るために耕作を行わざるを得なくなり、必然的に 1 ヶ所に留まらなくてはならなくなり、暑くても寒くても移動できなくなったので家を構えるようになったという。
つまり、彼女は子(実り)が欲しいので兄弟神たちと止むを得ず交わる(種蒔きをする)が、子を生み(食物を)育てるためには定住しなくてはならないので、暑さ寒さをしのぐための家も必要になった、ともいえる。
力にはそんな(生き物を生み育てる)白銀の時代の春と夏が描かれているようだ。
また彼女は、普段は温厚だが怒ると大地を枯れさせるといわれており、その一面が隠者として描かれているのかも知れない。
その神話になぞらえると、正義に描かれた象徴は次のように解釈できるかも知れない。
ヴェールの向こう側──黄金の時代(ゴールデン・エイジ)。常春で耕作せずとも恵みがあった。調和と平和に満ち争いもなかった。労働の必要もなかった。
ヴェール──白銀の時代。四季が起こり住居に住むようになった。労働(耕作)が始まった。
剣──青銅の時代、英雄の時代。武器を手にして争う。
天秤──鉄の時代。文明や経済が発達し所有欲が盛んになった。争いが絶えなくなった。
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