豊かで広大な葡萄園を所有しているジャポニズム風の洋服を纏った女性が、左手に鷹を乗せて優雅に佇んでいる。地面にはカタツムリが這っている。
背景の両脇には 2 本の木がスッとカタツムリの角のように伸びており、彼女の足元の地面にもカタツムリがいる。
2 本の木は 2 人の間柄が対等であることを表している。
カタツムリは家(殻)を背負って広大な葡萄園を所有し、悠々自適な生活を送っているが、角を持っているところに特徴がある。
蝸牛角上の争いという諺もあるように、家の中で互いが角を突き合わせている状況を表し、良くいえば互いに切磋琢磨していると、悪くいえば諍いや時には不倫ということも。
思いつくまま上げてみると、
男勝りの彼女がのんびりマイペースの相手にイラついているのかも知れない。
専業主婦の彼女は自分は自分で趣味活動に勤しみ、亭主元気で留守がいいといった心境であるかも知れない。
亭主は亭主で仕事と称してあちこちで鼻の下を伸ばしているのかも知れない。
パメラの手によりカタツムリが描かれたことにより、そのような意味が派生してきたといえる。
なおマーカス・カッツによれば、パメラはシェイクスピア劇『お気に召すまま』の一場面から着想を得てカタツムリを描き込んだということである。
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