「幻想的な成功」という題名がついている盃の 7 はマーカス・カッツによると錬金術の過程が描かれているという。
驚いたような姿をした仮に番号をつけると⓪の影に覆われた人の前に、もくもくと灰色の雲が漂っている。雲の中には 7 個の盃があり、盃の中身が順番に①サラマンダー、②月桂冠、③宝物、④城、⑤蛇、⑥ヴェールを被った神聖な人、最後に⑦哲学者へと変化している。
変化の過程にはいろいろあるようであるがそれぞれ、①計算・推測、②解体、③分離、④結合、⑤発酵、⑥蒸留、⑦凝固、という風に対応している。
⑥は「幻想的な成功」で⑦に至れば「現実的な成功」。
⑥で何らかの壁にぶち当たり⑦で現実に目覚めるという感じか。
上は奇跡のような変化から下は慰め程度まで、事情により事態も変わってくる。
いずれにしても小さな雲の中でチマチマと幻想的な成功を思い描くことを止めれば、大きな青空のもとで現実的な成功が見えてくるのかも知れない。
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