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不思議のメダイ

空から舞い降りた白い鳩が聖餅を聖杯の中へポトンと落とす。すると噴水が吹き出し紅い蓮花の咲く大きな蓮池となっていく。聖杯の真ん中には鈴が 3 つ釣るされていて、聖杯を持つ手からは仄かな光が放たれている。

マーカス・カッツによるとこのカードはキリスト教と深く結びついており、1830 年にシスター・カタリナ・ラブレの前に聖母マリアが現れたという奇跡にちなんで描かれている。

この奇跡が起こった場所はパリで、そこは現在「不思議のメダイの聖母の聖堂」と呼ばれ世界中から巡礼者がやって来る有数のパワースポットであるという。

カタリナの前に現れたマリアは《罪なくして宿られたマリア、あなたに依り頼む私たちのためにお祈りください 》という祈りの言葉を開示したという。

そして《これをモデルにしてメダイを創らせなさい。信頼をもってこのメダイを身につける人は大きな恵みを受けるでしょう 》とカタリナに言ったという。

「信頼をもってこのメダイを身につける人」とはどのような人をいうのだろうか。

それは、蓮池に生まれた紅い蓮花のように汚れのない心で全身全霊の愛を込め祈りを捧げる人──なのかも知れない。

1982 年のインターナショナル劇場版『ブレードランナー』のラストで、次々に仲間を殺され最後に生き残ったレプリカントが真っ白な鳩を手に持ち、ギリギリまで主人公を追い詰めたところで手を差し伸べて助けるのだが、その瞬間の彼はそのようなエネルギーが全開になった状態だったのかも知れない。

主人公がナレーションで “I don't know why he saved my life. Maybe in those last moments, he loved life more than he ever had before. Not just his life. Anybody's life. My life.” と言っているからである。

それほどまでとはいかない日常的な恵みとしては、溢れる泉のようにアイデアが浮かんでくるような豊かな創造性や、一緒にいると心地良い人間関係などを表している。

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